MFA is new MBA
この言葉はダニエル・ピンク氏が2008年に述べた有名な言葉。ピンク氏は、AI時代を予測し、「これからのビジネスマンには機械にはない人間独自の能力が重要となること」、そして「その独自の能力とは創造性の他にないこと」「そのためにはMFAを学ぶことが重要であること」と主張しました。MFAは、Master of Fine Artsの略称ですが、日本語では芸術修士となり、芸術科目の実践をベースとした大学院の学位(修士号)を指す言葉です。

 

こうした動きを受けて、近年のビジネス界では、デザインやアートの名を冠する様々なメソッドが広がりを見せていますが、ピンク氏が主張したような大きなパラダイムの転換には至っていないのが現状ではないでしょうか。

 

ビジネス界がこのような課題を抱える中で、武蔵野美術大学では、総合的な造形教育によって得られる「創造的思考力」と社会に対する広範な知識を基盤として、現代文明のグローバルかつ加速度的な変化の中で、美術・デザイン領域を超えて、広く社会問題の解決や新たな人類価値の創出を行いうる柔軟な発想や構想力を有し、かつ、それを高度に実践できる実行力、推進力、牽引力を備えた「クリエイティブ・リーダーシップ」を有する人材の養成を目的に、新しい学部学科・大学院を、2019年に設置しました。

 

本学が新たな学部学科・大学院で、社会に向き合う問いとは、例えば、「アートとは何か」、アートをビジネスに取り入れると、「一人ひとりの創造的リーダーシップは高まるのか」、そして「イノベーションを起こせるのか」など。

 

『ビジネスで成功する人は芸術を学んでいる MFA入門』(朝山絵美著:プレジデント社刊)の刊行を記念する今回のトークイベントでは、一流外資系戦略コンサルティングファームでマネジングディレクターを務めつつ、社会人学生として本学で修士課程・博士後期課程と5年に渡ってイノベーションとアートの本質に迫る研究をされ、本年3月に本学大学院造形構想研究科で初代の博士学位を取得された朝山絵美さんをお招きし、同氏の研究成果や本学での学びの実体験を交えて、ビジネスとアートの交差点とその重要性について、お話をお聞きします。

 

なお、ゲストに武蔵野美術大学教授の篠原規行氏、モデレーターは<Ma>コミュニケーターの長澤忠徳(武蔵野美術大学理事長)が務めます。
トークセッション後には、朝山絵美氏と参加者のアフタートークの時間も設けております。MFAやクリエイティブ・リーダーシップにご興味がある方は、自由な意見交換の機会として是非ご活用ください。

 

本イベントの会場は、武蔵野美術大学が新たな社会の接点のために市ヶ谷キャンパス(Institute of Innovation)7階に2023年6月にオープンした<Co-Creation Space “Ma”>にて行います。

 

当日、会場にて「ビジネスで成功する人は芸術を学んでいる」(朝山絵美著:プレジデント社刊)の販売もあります。
皆様のご来場をお待ちしております。

 

|開催概要|
■ タイトル:イノベーションを創出する創造的リーダーシップとは
■ 開催日:2024年5月10日(金)
■ 開催時間:18:30-21:00 (開場18:00)
■ 開催場所: MAU Co-creation Space<Ma> (武蔵野美術大学市ヶ谷キャンパス7F)
■ 参加方法:事前登録制(Peatixよりお申し込みください)
*本イベントの参加には、チケット(無料)が必要です。事前にPeatixよりお申し込みください。

 

|タイムテーブル(予定)|
18:00 開場
18:30 本日の趣旨説明
18:35 トークセッション
20:00 アフタートーク
21:00 終了
*アフタートークの時間は20:00~21:00の1時間を予定しておりますが、開始時刻・終了時刻は前後する場合がございます。

 

|登壇者プロフィール|
朝山絵美氏
造形構想学修士・博士 / 工学修士

博士(造形構想)。武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科クリエイティブリーダーシップコースの修士課程を2021年3月に修了。その後、同博士後期課程に進学し、2024年3月に博士号を取得。永年、外資系コンサルティングファームにおいて、マネージング・ ディレクターを務める。「人間中心の経営戦略」が専門。

 

篠原規行氏
武蔵野美術大学教授

武蔵野美術大学大学院 造形研究科修了(修士)。1994年武蔵野美術大学着任。従来の映像の枠を超えた表現と提示法を実践し、造形全般を視野にいれた映像領域イメージフェノメナンを展開する。主な実績は、’05年3月上海戯劇学院交流展出品。’05年6月「イメージフェノメナン展」企画、展示構成計画、展示施工、映像構成演出。’05年9月「RINS project02 in OPAQUE marunouchi」企画、展示構成、展示施工、什器デザイン制作など。造形構想学部の初代学部長を務め、現在、学長補佐・法人理事。

 

長澤忠徳氏
Co-Creation Space “Ma”コミュニケーター / 学校法人武蔵野美術大学理事長

本学卒業後渡英、Royal College of Art(イギリス)修士課程修了。81年帰国後、事務所を開設。87年には、ロンドン、東京を拠点とするデザインシンクタンクを設立、デザインコンサルタントとして数々の幅広いデザイン活動を国内外で展開。また、国際交流を推進し、海外の大学での講演、ワークショップ等を行っている。
2015年4月から2023年3月まで本学学長として、造形構想学部、クリエイティブイノベーション学科、大学院クリエイティブリーダシップコースの創設、市ヶ谷キャンパスの開設、などを主導し、2023年11月より現職。

 

|こんな方におすすめ|

  • 組織でリーダーシップを発揮している方
  • ビジネススキルをアップデートしたい方
  • MBAだけではなく、MFA(Master of Arts, 芸術修士)にも興味がある方
  • イノベーション創出や新規事業開発に携っている方
  • 創造的思考力について知りたい方、疑問に思っている方
  • 大学などでイノベーションやビジョンについて学んでいる方・研究をされている方
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    |こんなことが学べます|

  • アートのスキルの基本
  • アートをビジネスに活かす方法
  • MFA(芸術修士)の内容